「NISAを始めたいけど、何からやればいいかわからない」
5年前の自分がまさにこの状態でした。
NISAの情報をネットで調べると、制度の説明や銘柄ランキングは山ほど出てきます。でも「実際に運用してみてどうだったのか」は、意外と見つかりません。
この記事では、NISAを5年間運用してきた実体験をもとに、初心者が最初にやるべきことと失敗しない銘柄選びのコツをお伝えします。
制度の基本から具体的な始め方まで解説するので、「NISAってよくわからないけど気になっている」という方はぜひ読んでみてください。
※本記事は筆者の個人的な経験に基づくものです。投資は元本保証がなく、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
NISAとは?初心者が知っておくべき制度の基本
NISAの仕組みを30秒で理解する
NISAとは「少額投資非課税制度」のことです。
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。しかしNISA口座で投資すれば、利益に税金がかかりません。
たとえば10万円の利益が出た場合、通常なら約2万円が税金で引かれます。NISAなら10万円がまるまる手元に残ります。
NISAとは、「NISA口座(非課税口座)」内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。
参照:金融庁「NISAを知る」
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
2024年から始まった新NISAには、2つの投資枠があります。
- つみたて投資枠:年間120万円まで。金融庁が厳選した投資信託が対象。初心者はここから
- 成長投資枠:年間240万円まで。個別株やETFも買える。中級者以上向け
- 合計:年間最大360万円。非課税保有限度額は1,800万円
つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円。非課税保有限度額は全体で1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)
参照:金融庁「新しいNISA」
初心者はつみたて投資枠だけで十分です。無理に成長投資枠を使う必要はありません。1〜2年運用に慣れてきたら、成長投資枠の活用を検討するくらいでOKです。
【5年運用の本音】NISAを始める前に知っておきたかったこと
ここからは、NISAを5年間運用してきた実体験をお伝えします。
最初は「何を買えばいいかわからない」が普通

5年前、初めてNISA口座を開設した時の正直な気持ちは「で、何を買えばいいの?」でした。銘柄の数が多すぎて、どれを選べばいいのか全くわかりませんでした。
結論から言うと、最初の1本はインデックスファンド(指数に連動する投資信託)でOKです。
「完璧な銘柄」を探そうとして動けなくなるのが一番もったいないです。まずは少額から始めて、慣れてから調整する。このやり方で5年間やってきて後悔はありません。
暴落は必ず来る。その時どう判断するか
5年も運用していると、暴落を経験します。画面を見て「えっ、こんなに減ってる…」と焦る瞬間は実際にありました。



暴落時に自分がやったことは「何もしない」です。売りたい衝動はありましたが、長期投資の原則を思い出して踏みとどまりました。結果的に、数ヶ月後には回復しました。
暴落時に売ってしまうと、回復の恩恵を受けられません。「下がっている時こそ安く買えるチャンス」と思えるかどうかが、長期投資の分かれ道です。
ただし、これは「何も考えずに放置しろ」ではありません。自分がどの程度の下落に耐えられるか、事前に考えておくことが大切です。
「毎月いくら」は完璧じゃなくていい
「月にいくら積み立てればいいですか?」。初心者が一番悩むポイントです。
正直に言うと、正解はありません。生活費に支障が出ない範囲であれば、月1,000円でも月5万円でもOKです。



自分は最初、月1万円から始めました。慣れてきてから少しずつ増やしています。最初から「毎月10万円」と気合いを入れる必要はありません。
大事なのは「続けること」です。無理な金額を設定して途中でやめるより、少額でも長く続けるほうが複利の効果は大きくなります。
NISA初心者におすすめの銘柄の選び方
「インデックスファンド」から始めるのが王道
投資信託には大きく分けて2種類あります。
- インデックスファンド:市場全体の値動きに連動する。手数料が安い。初心者向け
- アクティブファンド:運用のプロが銘柄を選ぶ。手数料が高い。上級者向け
初心者はインデックスファンド一択です。理由はシンプルで、手数料が安く、長期的に見るとアクティブファンドの多くに勝つ実績があるからです。
銘柄選びで重視すべき3つのポイント
インデックスファンドを選ぶ時に見るべきポイントは3つです。
- ①手数料(信託報酬)が安いか:年0.1%台が目安。手数料は確実にリターンを削る
- ②純資産総額が大きいか:資産が多い=多くの人が投資している安心感
- ③投資対象が分散されているか:全世界株式や先進国株式など、1本で分散できるもの
この3つを満たすファンドを選べば、大きく外すことはありません。
【実体験】5年前の自分に教えたい銘柄選びの基準



5年前の自分は「全世界株式」と「先進国株式」の違いすらわかりませんでした。色々調べた結果、全世界に分散投資できるインデックスファンドを選びました。
5年運用して実感したのは「時間を味方につけること」の大切さです。



仮に月3万円を年利5%で5年間運用すると、元本180万円に対して約204万円になります(あくまで概算です)。この差は時間が生み出したものです。
悩む時間があるなら、1日でも早く始めたほうが複利の恩恵は大きいです。
NISAの始め方3ステップ
STEP1:証券口座を開設する
NISAを始めるには、まず証券会社でNISA口座を開設します。
SBI証券や楽天証券などのネット証券がおすすめです。手数料が安く、スマホで完結できます。口座開設は無料で、最短翌営業日に開設可能です。
NISA口座は1人1口座しか開設できません。複数の証券会社で同時にNISA口座を持つことはできないので、慎重に選んでください。
STEP2:つみたて投資枠で積立設定をする
口座開設後、つみたて投資枠で積立設定をします。
- 銘柄を選ぶ(インデックスファンドがおすすめ)
- 毎月の積立金額を設定する(無理のない範囲で)
- 引き落とし日を設定する
設定自体は10分程度で終わります。
STEP3:設定したら基本は「放置」する
積立設定が完了したら、基本的にはやることはありません。
毎日値動きをチェックする必要はないです。月に1回程度「ちゃんと積み立てられているかな」と確認する程度で十分です。



自分は最初の頃、毎日アプリを開いて一喜一憂していました。でも長期投資において日々の値動きは意味がないと途中で気づきました。今は月1回しかチェックしていません。
NISA初心者がやりがちな失敗5つ
5年間の運用で実感した「初心者がやりがちな失敗」を紹介します。
①「完璧な銘柄」を探し続けて始められない
調べれば調べるほど迷います。でも、低コストのインデックスファンドであれば大きな差はありません。100点の銘柄を探すより、70点で始めるほうが結果的にリターンは大きいです。
②暴落時にパニックで売ってしまう
長期投資の最大の敵は暴落ではなく「暴落時の自分の判断」です。下がった時に売ると損失が確定します。積立投資なら、下がった時こそ安く多く買えるチャンスです。
③SNSの情報に振り回される
「この銘柄が爆上がり!」「今すぐ売るべき!」。SNSにはこうした情報が溢れています。しかし、他人の投資判断は自分の状況に合っているとは限りません。
SNSの投資情報は参考程度にして、自分の投資方針を守ることが大切です。
④生活費を削ってまで投資する
「投資に回したいから食費を削る」。これは本末転倒です。投資は余裕資金でやるものです。生活が苦しくなると精神的にも余裕がなくなり、判断を誤りやすくなります。
⑤短期で結果を求めてやめてしまう



正直、最初の1〜2年はほとんど増えた実感がありませんでした。「本当に意味あるのかな」と思った時期もあります。しかし3年目以降、複利の効果を実感し始めました。
NISAは「5年、10年」の時間軸で考えるものです。半年や1年で判断するのは早すぎます。
よくある質問
- いくらから始められますか?
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多くのネット証券で100円から積立可能です。まずは少額から試して慣れるのがおすすめです。
- 元本割れのリスクはありますか?
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あります。NISAは元本保証ではありません。短期的には元本割れする可能性があります。しかし長期・分散投資を続ければ、リスクを抑えながらリターンを得られる可能性が高まります。
- NISAとiDeCoの違いは?
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NISAはいつでも引き出せます。iDeCoは原則60歳まで引き出せません。まずは自由度の高いNISAから始めるのがおすすめです。
- 途中でやめたい時はどうすればいい?
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積立の停止や売却はいつでも可能です。ただし、短期で売却すると損失が出る可能性もあります。「やめる」前に「積立金額を減らす」という選択肢も検討してください。
まとめ|NISAは「始めること」と「続けること」が全て
5年間NISAを運用してきて、一番実感していることをお伝えします。
NISAで最も大事なのは「完璧な銘柄を選ぶこと」ではなく「始めること」と「続けること」です。
- 最初はインデックスファンド1本でOK
- 毎月無理のない金額で積み立てる
- 暴落が来ても売らない
- SNSに振り回されない
- 5年、10年の時間軸で考える
5年前、「何を買えばいいかわからない」状態から始めた自分が今思うのは、「あの時始めてよかった」ということだけです。
この記事が、NISAを始める一歩のきっかけになれば幸いです。
※本記事は特定の銘柄や証券会社を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。


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